“ビーヘルシー=健康になろう!”と名付けられたこのNPOは、 「市民・県民のみんなで健康な生活を送りたい」という 目的のもとに集まった、 医師・患者・団体・企業の集まりで、ピースカフェの発行・各セミナー・講座の開催及び後援・支援などを行っています。
活動報告・新着情報
秋の養生
- 2011年9月8日
- ベイサイドクリニックから秋の養生情報です。
今年の夏は猛暑と節電などもあり、夏バテの症状がでた方も多いのではないでしょうか。
最近はやっと朝晩は随分涼しくなり、これからはさわやかな季節となりますが、この時期に体調を崩すことも多いです。
秋に最も気を付けなければならないのは大気の乾燥です。
乾燥した空気にさらされると体の表\面の髪や皮膚がカサつき、体の中にも影響し便秘をしたり、口は乾燥し、咽喉を痛めて空咳が出たり、喘息、気管支炎などの症状が多くなります。
漢方薬では
喉の乾燥や、痛み、気管支炎、咳などに使用する「麦門冬湯」
水っぽい痰や鼻水、ゼイゼイする喘息などに使用する「小青竜湯」
などがあります。
呼吸器症状や皮膚トラブルなど、ぜひ当院でもご相談下さい。
またこの季節は肺を潤したり、だ液分泌を促進したり、から咳を抑える働きのある食材を積極的に取り入れましょう。
梨、柿、りんご、レンコン、キクラゲ、山芋、はちみつ、豆乳、百合根、牡蠣、豚肉など食材がおすすめです。
特に梨は生薬として咳止めにも利用されています。
白きくらげは、体液を補ったり、唾液の分泌の促進、肺を潤す作用などがあります。
水分をたくさん摂るだけでは肺を潤すことにはなりませんので、
今が旬で、肺を潤す作用のある食べ物もぜひ摂ってみて下さい。
乾燥の季節ですが、体調には気を付け紅葉の美しい季節を元気に過ごして下さい!
残暑お見舞い申\し上げます。
- 2011年8月30日
- ベイサイドクリニックからの情報です。
暑い夏ももう少しでしょうか。
体がなんとなくだるい、など、夏ばて気味ではないですか?
夏ばては、早く解消して毎日元気に時間を過ごしたいものです。
5つの夏ばて対策です。
1 生活リズムを安定に保つ
朝、涼しい時の散歩など、快い疲れは食欲も増しますし、寝つ きも良くします。体内リズムを整えることが出来ます。
2 良い睡眠をとる
ぬるめのお風呂で汗を流してから寝ると、自律神経が落ち着 き、良い睡眠がとれます。
3 冷房を上手に利用する
湿度の高い夏は、除湿することで不快感が和らぎます。
そろそろ節電も解除されそうなので、昼間の室内温度少し下げ ましょう。室内外の温度差が自律神経失調を起こし、体調を崩 す原因となります。
4 夏ばてを予\防する食事
酢酸、クエン酸、リンゴ酸などが乳酸などの疲労物質を分解し ます。梅干しやレモン、醸造酢などに含まれていますので、料 理に上手に使いましょう。
食欲増進や発汗作用のある、唐辛子、ニンニク、青じそ、みょ うが、ワサビ、コショウ、ネギなどの香味野菜は食欲を刺激す るので、味付けや食材に使いましょう。
5 夏ばてのツボ療法
湧泉(ゆうせん)は押すと元気が湧いてくる、というツボで す。
夏ばてで、いつも疲れている、全身がだるい、元気が出ない ときに、押すと効くツボです。
場所:足の裏の土踏まずからやや指寄りで、指を曲げた時にで きるくぼみの中にあります。
押し方:コツは手の親指やペンなどの棒をツボに当て、痛くな るまで押し続ける。
参考にしてください。
まだまだ暑い日が続きますが、生活に工夫を取り入れて、乗り切りましょう!
寒い冬を乗り切ろう
- 2011年2月10日
- ベイサイドクリニックからの情報です。
冬の養生についてのお話です。
冬の寒さは体を冷やし抵抗力が弱ると「寒邪」が侵入して風邪をひきやすくなります。
防御するにはマスクをする、うがいをする、体を温める食物をしっかり食べることなどが大切です。
また寒さは体内の活動を衰えさせ血行も悪くさせて、風邪や多くの病気の原因となるためオシャレのためと薄着をし過ぎず、頭や背中、足元を冷やさないよう防寒を心がけましょう。
体の中から温め免疫力を高める食材を紹介します。
・血行を良くする食材
にら、小豆、紅花、青魚など。
・体を温める食材
生姜、唐辛子、にんにく、山椒など。
・さらに冬の間には腎を補い、丈夫にする食物を摂ることが求められます。
腎を補う食材で黒豆、黒米、わかめ、ひじき、海苔、昆布など黒い食品。
特に冬に生姜を食べていれば、寒さなんか怖くない!生姜を常食していると血液の循環が良くなり、発汗作用や胃液の分泌・腸蠕動を促進させ食欲増進効果も。また生姜には抗酸化作用があり、風邪や頭痛、咳、嘔吐などの症状に対して有効です。
漢方薬では当帰四逆加呉茱萸生姜湯や真武湯など冷えに有効な処方がたくさんあります。養生法や漢方薬で冷えを改善し冬を乗り切りましょう。
活動報告・新着情報
- 2011年2月4日
- 随時更新していきます。
- タバコは吸わない
- 定期的に運動する
- 飲酒は適度か、しない
- 1日7〜8時間の睡眠をとる
- 適正体重を保つ
- 朝食は食べる
- 間食はしない
7項目をすべて実施している人は、3項目以下の人に比べて、死亡率が男性で28%、女性で43%しかなかったそうです。
定期的とか適度は具体的にどれくらいを目標にしたら良いか、これは健康保険組合などが行なっている生活習慣病予防健診や、特定健康診査を積極的に受けて、その時に良く 聞いてください。
生活習慣が原因と考えられる体調不良や病気が増加しております。
一般開業医の外来で多い疾患で最も多いのは「かぜ」、「高血圧」、「高脂質血症」、「糖尿病」の順だそうです。
「かぜ」をひきやすいのも生活習慣が一因とも言われ、「高血圧」以下はまさしく「生活習慣病」です。
このほか、身体が冷える環境で仕事をする、生活をする、身体を冷やすような食べ物を好んで摂る、などが原因で起こる「冷え症」、東洋医学では「冷えは万病の元」と言う専門家もいます。
「冷え症」も生活習慣が大きな原因と考えられます。
「生活習慣病」は、適切な治療をウケないと、さらに危険な病気を患うこととなる確率が高くなります。
「慢性肝臓病(CKD)」、「心筋梗塞」、「脳梗塞」の危険が高まります。
漢方薬は、中国(漢)から日本に渡り、その間数千年の年月をかけて、いろいろな体の異常に効果がある生薬(自然の植物や動物、鉱物など)をいくつも組み合わせて作られたものです。ドクダミやハーブなど身近な植物がある種の症状に良いといわれ使われてきましたが、これは「民間薬」といわれているもので、いわゆる生活の知恵で、漢方薬として処方されることはありません。
基本は、誰もがもともと持っている、「病気と闘い治す力(自然治癒力)」を高め、体を整える効果を期待するものです。
ひとりひとりの自然治癒力を高めるため、病名で診断することだけでなく、体質や病気の状態によって最適な薬を選び使い分けることが必要となります。
いわゆる「オーダーメイド」の治療といえます。
これは、同じ病気でも漢方の診断では、患者さんの状態によって、飲む薬が違ったり(同病異治)ひとつの薬がいろいろな病気に応用される(異病同治)こともあります。
漢方薬は、「自然界にある植物や鉱物などのうち、薬効を持つ」部分を行っての法則のもと、原則として2種類からときには十数種類が組み合わされて作られた配合薬です。
長い年月をかけておこなわれた臨床現場での経験の積み重ねによって、どの生薬を組み合わせるとどんな効果が得られるのか、また副作用などの有害な事象が少ないかなどが確かめられ、漢方処方として今日まで残ってきました。
その自然の恵みである天然素材を最新技術を駆使して、薬効を抽出・製剤化し、服用・保存しやすい「エキス剤(顆粒)」として、加工されたものになっています。
現在、病院で処方されている漢方薬の多くは、健康保険が適用される「医療用漢方製剤」で、148処方が厚生労働省に承認されています。
漢方薬は様々な症状を治し、複合的な効果を生ずる場合が多く、これからの高齢化社会を迎えて、いくつもの病気、症状をかかえ、たくさんの薬を飲まなくてはならないお年寄りに、とても適した薬だといえます。
漢方薬にも得手、不得手がありますが、風邪、腹痛、生活習慣病からリウマチなどの難病、抗ガン剤の副作用の軽減などなど多くの病気、体調不良の治療に効果を発揮しております。
更に、西洋薬を併用することにより、いろいろな症状にうまく対応したり、漢方薬を中心に治療しながら急性期などの要所要所に西洋薬を使って、お互いの効能の長所を生かすなど効果的な治療を行う事ができます。
| 「望診」 | 目で見る診療方。顔色、動作、皮膚の色つや、体型、精神状態などを患者さんの全身から読み取ります。 |
| 「問診」 | 西洋医学の問診とほぼ同じです。体質、病気の経過、過去に経験した病気、治療に対する反応など詳しくたずねます。 |
| 「聞診」 | 耳で聞いたり、においをかいだりする診療法。声の大きさ、話す調子、咳、口臭などが判断材料です。 |
| 「切診」 | 体に触れて行う診療法。脈の強弱、速さなどをみる“脈診”と、腹部の緊張、抵抗、圧痛などをみる“腹診”とがあります。 |
診察で得られた「証」(その患者さんの体質や抵抗力、病気の進行度)をもとに、処方する漢方薬を決定します。
「証」を判断するためには、何よりもあなたの情報を把握していなくてはなりません。どんな些細なことでも知っていなければ、適切な漢方薬を選び出すことができません。
困っていること、治したい症状や病気、気になること、今までにかかったことのある病気やアレルギー、食生活の好みなどを、遠慮なく詳しくお話ください。
漢方薬は、いくつもの成分を含んだ薬ですから一つの症状だけでなく、いくつかの症状を治したいときには、非常に有効です。症状によっては、早めに良くなっていくものと、なかなか頑固な治りづらいものがあります。
医師は常に、それそれの症状に対して薬がどのように効いているのかを確認し、さらに今の状態に適切な薬かどうかを考えながら診察していますので、どんな些細な変化でも詳しく話してください。
漢方薬の服用前、服用後も体の状態をチェックするために、必要と判断した時は、血液検査なども行います。
現在は、顆粒状のエキス製剤が中心で、煎じる手間がなくなっています。エキス製剤は、厳選された生薬が使用され、品質が厳しく管理されています。農薬や放射性物質の検査も厳正に行われています。
持ち運びにも便利になりました。
一方で、重症のリウマチやアトピー、不妊症、癌の補助療法などでは、煎じ薬をお出しすることもあります。
この場合でも、ほとんどの生薬に保険が適応されますので、 エキス製剤とあまり値段が変わりません。
漢方薬がどのくらいで効いてくるかは、それぞれの病気や体質で決まってきます。
風邪への漢方薬はすぐに効かないと意味がありません。たとえば葛根湯は上手くいけば半日で効いてきます。
一方、漢方外来には長期間悩んでいる症状で受診される方が多いです。長年の身体のゆがみによる慢性病を修正する場合は、当然ある程度の治療期間が必要になります。
ゆがみが正されることで、いろいろな体調不良に心身ともに効いてきますので、あせらず根気よく漢方薬を飲んでいってください。
漢方薬には副作用(好ましくない作用)がないと思われている方が多いようです。
西洋薬に比べて副作用の頻度は少ないのですが、
やはり副作用が起こる例があります。
副作用では間質性肺炎というのがありますが、1から2万人に1人程度の頻度のようです。
寒気がしない発熱、空咳、息苦しさなどの症状が、漢方薬を飲みはじめてから出てきましたらすぐに飲むのを止めて医師に相談して下さい。風邪に似ているのでご注意下さい。
また、甘草をいう生薬が配合された漢方薬で偽アルドステロン症が起こり、血圧が高くなったりむくんだりする場合がありますが、これも通常の処方では、1000人に1人程度のようです。そのほか、高齢の男性が麻黄が配合された漢方薬を飲むと尿の出が悪くなることがあります。
アレルギー性の 肝障害も1000人に1人程度に出現するので、時々血液検査をすることをおすすめしています。
漢方薬を飲むことによって発疹、食欲低下、動悸など異変が感じられた場合はすぐに医師に相談して下さい。
数千年の年月をかけ、漢方は、身近な自然にある植物や動物、鉱物など(生薬)を組み合わせて作られてきました。
そして、そうした生薬中の有効成分を取り出したり、それに簡単な化学的な手を加えたのが西洋薬で、誕生したのは、最近です。現在、使われている西洋薬の多くは、天然物に起源があるものです。
一方、漢方薬は、長い使用経験を通して、効き目や安全性が確かめられてきています。
慢性的な病気や全身的な病気の治療など、複雑・多彩な症状に効果を発揮します。免疫力が落ちた時は、病原菌に感染しやすいものです。菌を殺すことだけではなく、むしろ感染に負けない体質に変えて、病気に対する抵抗力を高めていくような働きをすることが、漢方薬の得意とするところです。
漢方薬は、合併症やいくつもの症状をかかえている患者さんが増えている、これからの社会に適した薬だと言えます。
一方、新薬(西洋薬)の多くは、有効成分が単一で、即効性があるため、感染症の菌を殺す、熱や痛みをとる、血圧を下げる、といった一つの症状や病気に対する直接的な治療に適しています。その分、即効性があることもが特徴ですが、反面、効き目が強く出てしまったり、使い方によっては好ましくない作用が出てしまうこともあります。また一つの薬でいろいろな症状を取ることは不向きです。
かつて恐れられていた感染症や伝染病は、抗生物質の普及やさまざまな新薬の開発により、比較的容易に治すことが出来るようになりました。しかし高齢化社会に突入した我が国では、高血圧、糖尿病などの生活習慣病(成人病)の増加、加えて、免疫異常や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患や心身症・ストレス病など、複雑な病気が増えてきました。このような病気に対して、西洋薬だけでは十分な対応ができないことも多く、漢方薬の役割が期待されるようになってきました。
すなわち、西洋薬を患者さんの症状の数に応じていくつも処方するのではなく、漢方薬を加えていろいろな症状にうまく対応したり、漢方薬を中心に治療し、急性期などの要所要所に西洋薬を使い、お互いの長所を生かすなどの、新しい治療法が取り入れられてきています。
「漢方薬は、とても高価である」というのは誤解です。
漢方エキス剤はすべて、煎じ薬もほとんどの生薬が健康保険での診療となります。
【参考】健康保険による医療費負担の例
更年期障害で初めて来院。 漢方薬(エキス剤)を2週間分処方され、調剤薬局で薬を受け取った。
以後2週間に1回通院。
↓
□当医院で初診時に支払う額
約3500円(初診時の標準的な血液検査料、処方箋料を含む場合。検査の内容によって増えます。)
□当医院で再診時に支払う額
約1300円(検査なしの場合)
□薬局で1回に支払う額
約1600円(2週間分)
厚生労働省の発表によると、糖尿病が強く疑われる人の数は、約890万人。これに、かくれ糖尿病ともいわれる糖尿病の可能性が否定できない人の数を合わせると、約2,210万人となっております。
これは、成人の5人に1人が糖尿病と推されることになります。
この数は、年々増加しているものと推されております。 血糖値が高い状態が続くと合併症が出て来て、生活に大きな支障が出てきます。
例えば年間1万人以上が糖尿病による腎不全のため人工透析を始め、年間3000人以上が糖尿病により失明し、透析、失明の原因はともに糖尿病が第一位です。
さらに心筋梗塞や脳梗塞になる可能性も数倍高くなります。
そのため生活習慣を改善し、早期から治療することが大切になります。
その誘因は、食べすぎ、運動不足、ストレス、アルコールの飲み過ぎなどです。
食生活の西欧化や自動車社会、ストレス社会など、糖尿病を招きやすい条件はたくさんそろっています。
また、遺伝的な素因も深く関係しています。
なお、生活習慣とは関係なく発病するタイプの1型糖尿病もあります。
↓
1型糖尿病は、インスリンを作る細胞が破壊されインスリンがほとんど作られなくなるもので、自己免疫疾患やウイルス感染などにより、比較的急激に発病し幼児から青年期に多くみられます。
日本では圧倒的に2型糖尿病が多く、生活習慣が誘因で中高年に多くみられ、95%は2型糖尿病です。
・両親、兄弟、祖父母など身内に糖尿病になった人がいる
・仕事や生活でイライラしたりプレッシャーや、ストレスを感じることが多い
・太りすぎである 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算した値が25以上の人
・好きなものに目がなく、ついつい飲み過ぎたり食べ過ぎたりする
・朝食抜き、夕食が遅いなど、食事時間が不規則である
・血圧が高い
・運動不足。行動する時は車を使用、休みの日は家でゴロゴロしている
・巨大児を出産した経験がある
・今、妊娠中で、耐糖能異常を言われた
・しょっちゅうのどが渇いて、水やジュース等をたくさん飲む
・小便をする回数が多い
・食べても食べてもお腹が空く
・食事をちゃんと摂っているのに体重が減る
・いつもひどく疲れていると感じている
血液検査で診断します。
空腹時血糖が126mg/dl以上(正常は110mg/dl未満)
随時血糖値が200mg/dl以上
ヘモグロビンA1c(過去一カ月間の平均血糖値を反映)が6.5%以上(正常は4.3〜5.8%)で、糖尿病と判定されます。
その他ブドウ糖経口負荷試験があります。
糖尿病の症状は気付きにくく、多少血糖値が高いくらいでは全く症状のない人がほとんどです。そしてその程度の高血糖でも合併症は着実に発症・進行していきます。
糖尿病が進行することで起こる重大な障害の代表的なものは、目の障害(糖尿病性網膜症:失明)、腎臓の障害(糖尿病性腎症:透析)、神経の障害(糖尿病性神経障害:えそ)の三つで、「糖尿病の三大合併症」と呼びます。
糖尿病性網膜症
カメラのフィルムにあたる目の網膜に起きる障害です。網膜に張りめぐらされている細かい血管(細小血管)が、高血糖のため破れやすい状態になり、ちょっとした衝撃で大出血を起こし、失明や視力の低下を招きます。成人の失明原因の第一位で、糖尿病の発病から約10年で患者の半数がかかるといわれています。
糖尿病性腎症
腎臓の血管が高血糖のためうまく機能しなくなり、老廃物を十分に濾過できなくなるために起こります。こうなると人工透析か腎移植をしなければなりません。新しく透析を始める原因の第1位は、この糖尿病性腎症なのです。
糖尿病性神経障害
高血糖状態のために末梢神経が侵されて現れるもので、比較的早期からみられます。「手足のしびれや痛み」「感覚が鈍くなる」「下痢や便秘を繰り返す」「立ちくらみ」「発汗異常」「インポテンツ」といった症状が主なものです。神経障害により、知覚が障害されると傷ができたのに気づかず、ついにはそこが(特に手足)化膿して腐ってしまった状態(えそ)になり、その部分を切断しなければならなくなります。
糖尿病がこわいのは三大合併症だけではありません。
高血糖状態は動脈硬化を起こしやすくします。一般に動脈硬化は老化現象の一つともいわれていますが、糖尿病患者はその進行が10年早いといわれます。動脈硬化が進めば血液の流れが悪くなって、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことはご存じの通りです。
血糖値が高い状態が続くと、細胞はブドウ糖の処理のために相当の無理を強いられます。
その状態が長く続くと細胞はダメージを受けることになります。
また、筋肉、血管、神経、さらに血液まで、人間の細胞はすべてタンパク質でできています。ブドウ糖はこれらのタンパク質とくっつきやすく、一度くっつくとなかなか離れない性質を持っています。ブドウ糖がくっついたタンパク質は、まるっきり別の性質となってしまうため、ブドウ糖がついた細胞は、壊れやすくもろい細胞となります。したがって、糖尿病のように血糖値が高い状態が長く続くと、常に血糖にさらされている血管はボロボロになってしまうため、例えば目や腎臓などに障害が起こるのです。
糖尿病は痛くもかゆくもない病気ですが、治療をする目的はこうした障害、すなわち合併症が起こらないようにすることなのです。
最も重要なのは食事療法、運動療法です。長年にわたる不摂生の改善が必要となります。
食事療法、運動療法で血糖コントロールがつかない場合は血糖降下薬の内服、インスリン注射といった薬物療法を行います。
食事療法
食事は適切なカロリーに抑え食べすぎに注意し、栄養のバランスを考えことが基本となります。
運動療法
ウォーキングや階段の昇り降りなど有酸素運動は、血糖値を下げるのに適した運動です。
運動は、体が血液中のブドウ糖をエネルギーとして消費し、またインスリンの働きが活発になるので血糖値が下がりまた、体の筋肉量が増えることでより多くのブドウ糖を血管から筋肉へ取り込むことができます。
薬物療法
食事療法と運動療法ではコントロールがうまくできない時、薬物療法を追加します。
内服薬で膵臓からのインスリン分泌を増やしたり、インスリン働きを良くしたりして血糖値を下げます。インスリン注射は直接体外から補充したインスリンが、血糖降下を助けます。
食事・運動療法を4週間行っても良好な血糖コントロールが得られない場合、食事・運動療法を補う意味で薬物療法を開始します。最近では、比較的軽症の段階から薬を使うケースが増えてきました。それは、糖尿病の進行と合併症を防ぐには、より早期の段階から、より良好な血糖コントロールを行う必要があるからです。
一口に糖尿病といっても病態は様々です。その病態に合うように、一種類、あるいは何種類かの薬を使って血糖をコントロールします。
糖尿病の治療に使われる主な薬は、インスリン注射液と飲み薬に大別されます。前者は皮下注射することによって不足しているインスリンを補います。ここでは後者と、最新の注射薬について解説します。
糖尿病の薬はどれも血糖値を下げる働きがあるため、正しく飲まないと低血糖が起こり危険な状態になる場合があります。特に、SU剤などインスリンを出すことによって血糖値を下げる薬を飲む場合は、十分な注意が必要となります。
食事をせずに薬だけ飲んだ、食事の量が多めだったのでいつもより多く薬を飲んだ場合など、薬の飲み方を守らなかった時や、何らかの理由で薬が効き過ぎてしまった場合には、血糖値が低くなり過ぎて、空腹感や脱力感、手足のふるえ、冷や汗、動悸など低血糖の症状が現れます。ひどくなると、痙攣を起こしたり意識を失う時もあります。低血糖の症状に気がついたら、がまんしないでブドウ糖や砂糖、あるいは糖分の入った清涼飲料水を飲みましょう。
低血糖にはブドウ糖が一番効果的です。特にα-グルコシダーゼ阻害薬を飲んでいる場合は、砂糖に含まれる糖分ではなかなか吸収されないため、必ずブドウ糖を飲んでください。
また、体調が悪い時や病気の時も低血糖を起こしやすいので、薬を飲んだほうがよいか医師に相談しましょう。風邪薬や高血圧症、高脂血症の薬には、糖尿病の薬の効き目を高めてしまう薬剤もあるので、薬局で薬を買う時や別の病院にかかる時は、糖尿病の薬を飲んでいることを必ず伝えましょう。
最後に、「くすり」を逆から読むと「リスク」となるように、本来の血糖値を下げる以外にも何らかの影響を体に及ぼすことがあります。定期的な検査を受けたり、不快な症状や気になる症状がある場合には、遠慮なく医師と相談する事が大切です。
飲み薬には、膵臓からインスリンを出させ、体内のインスリン量を増やすことによって血糖値を下げるものと、インスリンを出さずに体内にあるインスリンをうまく利用させることによって血糖値を下げるものとがあります。
[インスリンを出して血糖値を下げる薬]
◎スルホニルウレア(SU)薬・速効型インスリン分泌促進薬
どちらも膵臓に直接作用してインスリンを出す薬です。SU剤は速効性はありませんが長時間作用します。逆に速効型インスリン分泌促進薬は飲んですぐにインスリンが出ますが、作用時間が短いため、食事の直前に飲まなければなりません。
これらの薬剤は特に低血糖を起こす可能性があるため、服薬時の注意を必ず守りましょう。
[インスリンを出さずに血糖値を下げる薬]
◎α-グルコシダーゼ阻害薬
糖尿病は、食後の急激な血糖値の上昇に合わせて、分泌されるはずのインスリンが分泌されない、また分泌されても量が少ないために、糖をうまく体内に取りこむことができないために起きます。
α-グルコシダーゼ阻害薬は、ゆっくり食べる時と同じような働きをする薬剤で、食物中に含まれるブドウ糖以外の糖分をゆっくり吸収させるため、食後の急激な血糖値を抑えることができます。したがって、インスリンの量が少ない状態であっても、糖を体内に取りこむことができるようになります。
ただし、この薬は食事の直前に飲まないと効果がありません。また、お腹が張ったり、おならが増えたりすることがあります。
[インスリン抵抗性改善薬]
インスリンが出ているにもかかわらず、筋肉などの細胞がインスリンに反応しにくくなり、細胞にうまくブドウ糖が取りこまれない状態を「インスリン抵抗性」といいます。インスリン抵抗改善薬は、筋肉や脂肪の細胞に働きかけ、インスリンの作用を高めて血糖値を下げる薬剤です。時々、むくみや体重増加などの症状がみられることもあります。これらは、特に心臓の病気がある人に注意が必要です。
[ビグアナイド薬]
体内に入ったブドウ糖は、一度、肝臓に貯蔵され、再度血中に放出されることで一定した血糖値が保たれています。ビグアナイド薬は、必要以上に肝臓からブドウ糖を血中に放出するのを抑える薬剤です。
胃のもたれや軟便が現われることがあります。また、下痢をしている時や発熱時には、この薬を飲むのはひかえたほうがよいでしょう。
[DPP-4 阻害薬]
食後に腸管で生成されるホルモンでインクレチンというものがあります。
インクレチンはインスリン分泌・グルカゴン抑制効果を示し血糖値を低下させる作用があります。しかし、インクレチンは、DPP4という酵素によって2〜5分で分解され、働かなくなります。DPP-4阻害薬はDPP4を阻害してインクレチンの作用時間を延ばして血糖値を低下させるというページです。インクレチンは食後に血糖値が上昇した時にだけ分泌されますので、この薬剤は低血糖がおこりづらい薬剤です。また、目立った副作用のない薬剤です。
[GLP-1受容体作動薬]
GLP-1には、様々な作用があります。
すい臓に対しては、インスリンの分泌を促進させるほかに、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。
また、すい臓のβ細胞を増やす(増殖)などの作用が動物で確認されています。そのほかの作用として、摂取した食物の胃からの排出を遅らせる作用や食欲を抑える作用などもあります。
GLP-1受容体作動薬は、小腸からの分泌されるGLP-1のかわりにGLP-1の鍵穴(受容体)にくっつくことができるため、GLP-1のいろいろな作用を発揮することができます。
インスリン分泌を促進させ、低血糖をほとんど起こさずに優れた血糖改善効果を示すため、日本人の2型糖尿病患者さんに適した薬剤として期待されています。
ワンコイン糖尿病検診
ベイサイドクリニック(横浜市西区)の協力により、ワンコイン(500円)で血液検査(HbA1c)が受けられます。ご利用をおすすめします。
※電話による予約が必要です。
ベイサイドクリニック TEL:045-312-1151
NPO法人Be Healthy
〒231-0007
横浜市中区弁天通4-53-2 DOMONビル2F
(株式会社ウィルの協力により、事務局を設けています)
TEL:045-663-8960 FAX:045-663-8961





